臥龍点睛

スクールカウンセラーだより  臥龍点睛 

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臥龍点睛‐がりょうてんせい‐
スクールカウンセラーだより 6号通信 (正しくは画龍)

スクールカウンセラーだよりは保護者向けに書かれています。「学校の問題はなぜ増えたか」という僕なりの答えを少しずつお話しています。ただこの文章は私見であり、ひとつの考え方にすぎません。子どもたちのことを考えるきっかけになってくれれば幸いです。

 

掃除機

たまには、カウンセリングルームの掃除をと思い、掃除機をかけた。掃除機の手元に「紙パックチェッカー」というランプがあって、チカチカと点滅している。「はて?これは紙パックを換えろということなのか?もうそろそろということなのか。」

 

まぁ、とりあえず見てみようと、掃除機を開けて紙パックを見て、はたと困った。

 

「どうやって外すんだ?」

 

下手にいじって壊しちゃいけないと思い、そのままふたを閉じた。情けない…。この年になって掃除機ひとつも使えないのか。

 

紙パックになって、掃除機は更に便利になったのだろう。しかし、初めてだと使い方が分からない。ひとつずつ覚えていかないといけない。そういうものが、僕らの身の回りにはあふれている。パソコンやネットや携帯はその典型かもしれない。

 

使い方だけではなく、買い方、メンテナンス、捨て方なんかも覚えなくてはいけない。

 

昔は、よろずやさんだけでだいぶことが足りた。お店の数も種類も今ほどなかった。買うのもどこのお店で買うか?例えばうちなら、毎日の食料品はこのお店。玉子は土曜日。魚はあの店。ちょっと珍しいものだとこの店。洗剤類はこの店。ビールお酒はこの店でポイントのつく日。子ども服や靴は通信販売やネットオークション。本やパソコン関連もネット。

 

しかも、品物も価格帯から性能までいろんなものが選べるようになった。パソコンなら数百種類の中から一番自分に合ったものを探す。時間も手間も忍耐もいる作業である。お金もないから一番安い店を選ばないといけない。インターネットで買うときは、保証は?サポートは?という不安もつきまとう。

 

次にメンテナンス。掃除機の例だと紙パックを準備しないといけない。車だと、故障したときの修理はもちろん、車検や任意保険はどうするか、どの保険会社で、どのくらいの保障、条件設定は?ガソリンやオイルはどうするか。自動車税や駐車場代も払わないといけない。

 

そして捨て方。燃えるごみ、燃えないごみだけでなく、最近ではもっと細かい分別をしなくてはいけない場合もある。ビンの色別。ペットボトル。乾電池。その他プラスチック。アルミ缶。スチール缶。新聞。雑誌。洗って開いて牛乳パック。ダンボール。などなど。

 

また、捨てる時にお金がいるようになったものがある。大型テレビ。冷蔵庫。エアコン。洗濯機もそうだっけ?パソコン、ディスプレーなど。パソコンならリサイクルショップに引き取ってもらったほうがお金がかからないかも、、、

 

ものがひとつ増えるたびに、私たちもよりたくさんのことを覚えないといけない。ふぅ、、、。

 

身の回りの道具たち

目覚まし時計、パジャマ、歯ブラシ、歯磨き粉、蛇口、給湯器、蛍光灯、スイッチ、タオル、ブラシ、食器、食器洗い機、オーブントースター、電子レンジ、コーヒーメーカー、ガスレンジ、鏡、服、かばん、靴、腕時計、メガネ、自動車、電車、、、テレビ、ビデオ、パソコン、携帯、、、ほんと、きりがない。

 

僕たちの周りには、ものがあふれている。道具は僕たちの生活を便利に、楽にしてくれるものだ。確かに便利になった。楽になった。ん?本当に楽になったのか?たくさんのものに囲まれて、僕らはおぼれてないだろうか?

 

たくさんのお店の中からどこで買うかを自由に選ぶことができる。たくさんの品物の中から自由に選ぶことができる。僕らはとても自由?

 

豊かな国日本で生きること、ものに囲まれものに溢れた暮らしはそんなに楽ではない、、、かもしれない。

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